和算指導の図より

2021年09月02日

これは江戸時代の文政年間の和算書の挿絵です。文政年間とは1820年代ですから、徳川幕府が滅び、明治になるまで約40~50年前になります。この絵は和算の先生が正面の町人と思われる弟子に算木を指導し、そのかたわら、脇の子供たちにそろばんを教えています。また待っているのは町人と武士で何やら話しています。江戸時代というと士農工商の身分制度がありましたがこのころには非常におおらかな学習環境ができていたんですね。時代の大きな転換期に外国に侵略されずに新国家をつくることができたのはこんなところにもあったような気がします。